バーンルアンの集落を後にして、僕は来た時と同じように歩き出した。とりあえずの目的地はチャオプラヤー川で、川を渡ってホテルのある王宮エリアへ戻るのだ。住宅街の中の路地を進んでいく。両脇には低層の住宅が建ち並んでいた。狭い路地を走り抜けていく自動車はない。その代わりに時折バイクが現れて、僕をひゅうと追い越していった。
静かな住宅街の中を淡々と歩いていると、道端に小さな像が立っているのに気が付いた。頭には赤いターバンを巻いている。頭にターバンを巻いていると、どうしてもシク教徒を思い浮かべてしまうが、ここはインドではなくてタイだ。バンコクには印僑も大勢いるようだから、シク教徒の人もいるのだろうけれど、数は多くないだろう。町を歩いていてシク教徒を見掛けたことはない。東南アジア人の顔立ちをした像は上目遣いをしながら、胸の前で手を合わせている。この合掌の仕草はタイではワイと呼ばれるもので敬意を示すものだ。何のためにここに立っているのかは分からないが、僕に敬意を示しているようだ。
ちなみに、タイではマクドナルドの前に立っているドナルド・マクドナルドもワイをしている。
2018年6月 静物 タイ | |
バンコク 挨拶 像 ターバン |
No
10594
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年06月06日
更新日
2024年02月13日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA