運河沿いに観光客目当てのお店が並んでいた。そのような場所を歩くと、どうしてもわざとらしさを感じてしまう。でも、同時にこの小さな集落の長閑さも感じるのだった。時折、水飛沫を上げて細長いボートが運河を横切っていく。ここにはもう昔ながらのバンコクの雰囲気は残っていないかもしれないが、静かに時を過ごすには良い場所だ。何しろどのお店も空いているし、聞こえてくるのは地元のおばちゃんの話し声くらいだ。
そんな運河沿いに立つお店の前を通りかかると、人影が中に腰を下ろしているのが見えた。制服を纏っている人影は女子高生のようだ。お店の片隅で女子高生が机に向かって勉強をしているのだった。ここはお店だから、わざわざ女子高生がひとりでやって来て勉強しているとは考えづらい。このお店の子なのだろう。ちなみに、女子高生の向こう側にも人影が見えるけれど、これは本物の人間ではなく人形だった。帽子を被った人形はぼんやりと運河の水面を眺めていた。
2018年6月 人びと タイ | |
バンコク 机 女子学生 |
No
10589
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年06月03日
更新日
2024年02月13日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA