長い参道を歩いて立派な随神門を抜けて、さらに中雀門も抜けるとやっと拝殿の前に辿り着く。府中にある大国魂神社は町外れにあるわけでもないのに参道が長い。
この立派な神社に祀られているのは大國魂大神というオオクニヌシノカミと同一視される神様だ。つまり、ここから遥か遠く島根にある出雲大社に祀られているのと同じ神様なのだ。
なぜ遠く離れた出雲に祀られている神様が府中でも祀られているのだろう。大国魂神社の由緒によると111年に大神の託宣に依って造られたものであるとさりげなく書かれているものの、どう考えても史実ではないだろう。
縁起が史実かどうかは置いておいて、この大国魂神社が古くから信仰を集めていたのは事実なのだろう。オオクニヌシノカミは日本を作った神様で、大国魂大神は偉大な国の神霊という意味の神様だ。国土を経営する大国魂大神の姿が次第に国造りしたオオクニヌシノカミに重ねられるようになり、遂には同一視されるようになったのではなかろうか。
拝殿の前でそんなことを考えていたら、傘を差した女子高生のグループが現れて僕の前を横切って行った。女子高生たちは拝殿の前をお参りすることなくスルスルと通り過ぎると、おみくじ売り場へと向かっていた。
2021年11月 人びと 東京 | |
府中 女子学生 神社 傘 制服 |
No
12098
撮影年月
2021年7月
投稿日
2021年11月22日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
府中 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF