建物に囲まれた場所には数え切れないほどの穴が開いていた。ここは皮なめし工場だ。そして、地面を埋め尽くしている穴は染色桶で、職人たちがなめし革を染色するためのものだ。今でも手作業で革を染める職人たちが働いている光景は、フェズ・エル・バリと呼ばれる旧市街の観光の目玉でもある。
上から見ていると、地面に空いた無数の穴は生き物の細胞のようだ。そう考えると、中で働いている職人は、せっせせっせとアデノシン三リン酸を産生しているミトコンドリアなのだった。
2014年10月 町角 モロッコ | |
フェズ 穴 |
No
8864
撮影年月
2010年1月
投稿日
2014年10月30日
更新日
2024年01月07日
撮影場所
フェズ / モロッコ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM