信号が変わるやいなや、サイクルリクシャーの一団が一斉に走り出した。ものすごい勢いで、交差点の端っこに立っていた僕の前を横切っていく。バングラデシュは世界の中でも人工密度の高い国で、ダッカの町にもどこにでも人だかりができている。あちらこちらに群衆ができていて、そこかしこに渋滞ができている。
目の前を走っていくサイクルリクシャーはみな競い合って走っているように見えて、まるでマラソン大会のスタート地点のようだった。ひょっとしたら、先陣を切って走り出したのはラビットだったのかもしれない。
陸上競技の中距離走・長距離走、特にマラソン競技でみられるペースメーカーとは、高水準かつ均等なペースでレースや特定の選手を引っ張る役目の走者のこと。ラビットと呼ばれることもある。ペースメーカーを導入することにより、レース序盤でライバル選手を意識しすぎてペースを乱すことがなくなり高記録が期待できる(最先頭を走る競技者の負担が減る)。また、選手の風除けの役割も果たす。
No
8863
撮影年月
2009年9月
投稿日
2014年10月29日
撮影場所
ダッカ / バングラデシュ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM