フェズの旧市街を囲んでいる城壁に四角い穴が開いていた。壁のあちらこちらに無規則に開いていた。何のために造られているかが気になる穴だった。ただの排水口にしては数が多すぎて、もぐらたたきの穴なのではないだろうかと夢想してしまう。どこかにあるスイッチを押すと、あちらこちらからもぐらが順々に顔を出したら、さぞかし壮観なことだろう。
僕には不思議に見えた穴も地元の人には見慣れたものようで、横を歩いても気に留めていない。おばあさんが孫の手を引いきながら、静かに壁の前をつまらなそうに歩いていた。もしこの瞬間にもぐらが穴から顔を出したら、幼い男の子ももっと楽しそうな顔で歩けたことだろう。
2014年10月 モロッコ 人びと | |
男の子 フェズ おばあさん 穴 壁 |
No
8848
撮影年月
2010年1月
投稿日
2014年10月22日
更新日
2023年10月03日
撮影場所
フェズ / モロッコ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM