台湾の高鐵、つまり台湾高速鉄道は、日本の新幹線技術が海外に初めて輸出された象徴的なプロジェクトだ。台中の駅のホームに立ち、白とオレンジのボディを見上げると、日本の東海道新幹線とまったく同じフォルムが視界に入ってくる。
窓にはスマートフォンに目を落とす乗客と、台中の都市風景が映り込む。けれど、一瞬だけ錯覚する。この光景はどこかの品川駅か、小田原か。見慣れたフォルムのせいで、自分がどこにいるのかを一瞬忘れてしまう。
列車に乗り込めば、そこにあるのはさらに「日本的」な空間だ。2列+3列の座席配置、ドアの開閉音、英語と現地語が交互に流れる車内アナウンス。座席の窓枠まで見覚えがある。だが耳を澄ませれば、聞こえてくる会話はすべて中国語。そこに少し遅れて、旅人としての実感がじわじわと湧いてくる。
2025年6月 台湾 乗り物 | |
車窓 町並み 反射 台中 列車 |
No
12854
撮影年月
2024年12月
投稿日
2025年06月18日
撮影場所
台中 / 台湾
ジャンル
鉄道写真
カメラ
IPHONE 14 PRO