世界遺産にも指定されているチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅は、ムンバイのフォート地区に位置している。このエリアはムンバイの中でも特に古い地区で、その名前はかつてこの地に存在していたジョージ要塞(Fort George)に由来している。イギリスは友好的にインドを植民地化したわけではない。敵対勢力を実力で排除し、支配を築き上げていった。そのため、植民地の中心地は堅固な要塞で守られていた。そう考えると、南アジアの植民地都市にフォートがあるのも自然なことだと思える。
スリランカのコロンボにもゴールにも「フォート」と呼ばれる地区が残っているし、コルカタには今でもインド陸軍が使用しているウイリアム要塞が存在する。これらはすべて、植民地時代の名残だ。歴史の痕跡は風化しないまま、街の構造や地名に静かに溶け込んでいる。
フォート地区を歩いていると、植民地時代に整備されたヨーロッパ風の町並みが目に入る。その中に建つキオスクもまた、ムンバイの他の場所にあるキオスクとは異なり、どこかヨーロッパ的な佇まいを見せていた。もっとも、そこで売られているのはアクセサリーやスマホケースばかりだったけれど。
2024年12月 町角 インド | |
キオスク ムンバイ |
No
12728
撮影年月
2024年5月
投稿日
2024年12月10日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF