強い日差しを避けられるだけでなく、肌の大敵である紫外線をもカットできるため、夏場は日傘を差して歩いている女性は多い。最近では女性だけでなく、男性でも使用する人が増えているとメディアで喧伝されるけれど、やはり使用しているのは圧倒的に女性が多い。日本で日傘が一般化したのは、大正から昭和初期にかけて洋風文化が広まったときとされる。和装でも洋式服飾小物を合わせることが流行した中、日傘も女性用のアイテムとして一般化していったという。
では日本で広まった洋風文化の大元であるヨーロッパではどうなのだろうと調べると、意外や意外、現代のヨーロッパでは廃れてしまっている。確かに薄い色の瞳をしている人の多いヨーロッパでは紫外線による目の病気を予防するためにサングラスを掛けている人が多いイメージがあるものの、日傘を差して歩いているイメージはあまりない。目の病気は予防したい一方で、日本人と違って肌は日焼けしたいと考えているふしがあるのだ。肌を日焼けするには日傘は不都合なのだろう。モネの「散歩、日傘をさす女性」にも描かれている日傘を差す習慣はサングラスに取って代わられてしまったのだ。日本の日傘文化も、そのうち同じようにサングラスに取って代わられるのかもしれない。
2022年10月 町角 東京 | |
飯田橋 横断歩道 日傘 |
No
12384
撮影年月
2022年7月
投稿日
2022年10月07日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
飯田橋 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35