小石川後楽園に設けられた舞台の上で、羽の装飾を付けた童子が舞楽を舞っていた

小石川後楽園の舞楽

舞楽を舞う童子

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岡山にある後楽園ほどではないにせよ、東京後楽にある後楽園もそこそこ広い。ここは水戸徳川家の江戸上屋敷に作られた日本庭園だ。水戸徳川家の庭園というと真っ先に偕楽園を思い浮かべるものの、ここも同じ水戸徳川家の庭園なのだ。その一方、岡山にある後楽園は岡山藩主・池田綱政によって造営された庭園で徳川家のものではない。ちょっとややこしい。

岡山にあるのも東京小石川にあるのも同じように、その名称は宋代第一の名臣といわれた范仲淹という人物が書いた散文「岳陽楼記」に出てくる「天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という文から付けられている。その心構えは素敵なのだけれど、実際には将軍家という特権階級に属する人間が、贅を尽くして作らせたものにそのような名前を付けるのはどうなのだろう。世間の人びとの楽しみを先にし、自分はあとで楽しむというモットーを実践しきれていないような気もしてしまう。ひょっとしたら階級社会の中では精一杯の実践だったのかもしれない。

この日、小石川後楽園では舞楽が演じられていた。立派な松の下に舞台が設けられていて、周りには笙や楽太鼓、龍笛などの奏者が陣取っている。そして舞台の上には衣装をつけた童子が舞っていた。これは迦陵頻という演目で、その演目名は上半身が人で、下半身が鳥の仏教における想像上の生物に由来している。そのため舞台の上で舞う童子は羽のような装飾を背中に付けているのだった。

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2022年1月 人びと 東京
ダンス 庭園 後楽 音楽

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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PHOTO DATA

No

12142

撮影年月

2021年11月

投稿日

2022年01月11日

更新日

2022年05月30日

撮影場所

後楽 / 東京

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

EF135MM F2L USM

小石川後楽園ってどこ?

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