カージャルを付けた赤ちゃんがお母さんに訝しげな視線を向けていた

訝しげな赤ん坊
カージャルを付けた赤ちゃん
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バクタプルの旧市街を歩いていると、赤ちゃんを抱えたお母さんと出会った。眉間にビンディを付けて、目の周りにカージャルをくっきりと塗っている赤ちゃんだった。インドやネパールではこのカージャルを描いている子どもは多い。これをすれば、邪視を避けられると信じられているかららしい。

邪視とは人や物に災いをもたらす超自然的な力をもつ目のこと。文化人類学では、他者の妬みや羨望のまなざしによって、災いや不幸がもたらされるという考えを「邪視 」信仰と呼ぶ。日本ではあまり意識されないけれど、世界で広く信じられている信仰だ。南アジアにおいても信じられていてて、ネパールでは体調不良、子供の病気、女性の不妊について呪術師の邪視が原因とする報告が多数なされているのだという。人間の嫉妬や妬みは、昔から厄介なものと思われていたのだろう。

最悪の場合、死に至るとされる邪視を除けるための護符も地域ごとにいろいろとあるのが面白い。トルコではナザール・ボンジュウと呼ばれる目玉の描かれたお守りがあるし、中東などではハムサという手のひらの形をした護符がある。この赤ちゃんがしているカージャルというアイメイクもナザール・ボンジュウやハムサと同じように邪視から身を守るための護符なのだ。

写真に戻ろう。写真の中でお母さんはあやすように赤ちゃんに話しかけている。けれど、赤ちゃんの機嫌はよろしくない。訝しげな視線でお母さんを見返していた。まるで甘言には騙されないぞと言っているような表情だった。一体何を話していたのだろう。

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2009年12月 ネパール 人びと
赤ちゃん バクタプル 抱擁 カージャル お母さん 水玉
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PHOTO DATA

No

3525

撮影年月

2009年6月

投稿日

2009年12月24日

更新日

2022年04月06日

撮影場所

バクタプル / ネパール

ジャンル

スナップ写真

カメラ

CANON EOS 1V

レンズ

EF85MM F1.2L II USM

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