海の家なんてない真冬の材木座海岸は閑散としている。波打ち際で遊ぶカップルの姿もないし、浅瀬で元気よく遊ぶ若者の姿もない。遠くにウインドサーフィンをする集団が蜃気楼のように見えるだけで、波打ち際で音を立てているのは寄せては返す波だけだった。
繰り返す波の音にリズムを刻みながら砂浜を歩いていると、浅瀬に人っ子一人いないわけではないのに気がついた。寒くとも浅瀬で波と戯れている人がチラホラといるのだ。サーフボードの上に立っているから最初はサーファーなのかと思ったけれど、よく見てみると手には長いパドルを持っている。スタンドアップパドルボードをしているのだ。
鎌倉にある材木座にやってくると、かならずスタンドアップパドルボードに興じている人を見かけるような気がする。ひょっとしたらここはスタンドアップパドルボードのメッカなのかも知れない。この日もサーフィンする人よりもスタンドアップパドルボードをする人の方がずっと多かった。
波もなく凪いだ海でサーフボードの上に心もとなく立っている姿は、乗る物を間違えた一寸法師のように見えてしまうこともある。けれど颯爽と波を切っていくスタンドアップパドルボードの姿は思ったよりずっと格好良かった。
2022年3月 神奈川 スポーツ | |
ビーチ 鎌倉 海 水平線 波 |
No
12213
撮影年月
2021年12月
投稿日
2022年03月23日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
鎌倉 / 神奈川
ジャンル
スポーツ写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 1.8/85