露天市はゴミゴミしていた。露天市をウロウロとしているのは、買い物に訪れた人ばかりではなかった。多くの行商人も露天市で棒手振りをしている。行商人にとってこのような大勢の人がいる場所は、商売するのに格好の場所なのだろう。もっとも市の中に商売する場所を確保できなかっただけかもしれないけれど。それでも、場所を構えず移動しながら商売すれば、好きな場所に移れるから好んでやっている人もいるに違いない。飽きっぽい僕には、移動できる方が性に合っているような気がする。
写真の帽子を被った男も、人混みの中を移動しながら商売している行商人のひとりだった。担いでいる天秤棒からは幾つもの籠がぶら下がっている。このような籠は市場でよく見かけるものだ。露天商たちが売り物を並べる際に使っているものだろう。そう考えると、男は買い物に訪れた人ではなく、この露天市で商売をしている人を目当てにやって来たのだ。
顔を見ると、浮かない表情をしていた。このような籠はそうそう壊れることないだろうから、なかなか男の商売も上手くいかないのかもしれない。
2018年11月 ミャンマー 人びと | |
籠 行商人 露天市 ヤンゴン |
No
10786
撮影年月
2018年9月
投稿日
2018年11月05日
更新日
2024年01月28日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA