人っ子一人姿の見えない一本道をバイクで走っていると、道路脇に山羊がいるのに気が付いた。紐に繋がれたまま道端に行儀よくお座りしたまま、真っ直ぐに伸びる道の先をじっと見ていた。僕が近付いても、僕の方を向くことはない。山羊はじっと道の先を見つめ続けていた。
見つめる姿は真剣そのもので、何かが道の向こうからやって来るのを待っているかのようだった。ひょっとしたら向こうの方から今の状況から自分を解放してくれるものが来るのを待っていたのかもしれない。でも残念ながら道の上には人間の姿はもちろんのこと、仲間の山羊の姿も見当たらない。幾ら待ったところで、繋がれた山羊を解放してくれそうなヒーローが現れるとは思えなかった。現実は厳しい。
2007年9月 動物 沖縄 | |
山羊 波照間島 ヒモ 道 |
No
1067
撮影年月
2007年7月
投稿日
2007年09月07日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
波照間島 / 沖縄
ジャンル
動物写真
カメラ
CANON EOS 1V