出番を終えた俳優たちが、仮設の舞台の横でくつろいでいた。緊張感から解放された彼らの間には、和気藹々とした穏やかな空気が漂っている。僕はその様子を眺めながら、写真を撮らせてもらうことにした。
写真の男もその俳優たちのひとりだった。彼の顔は青く塗られていて、大胆なつけ眉毛が印象的だ。つい先ほど写真を撮らせてもらった別の俳優も同じように派手な化粧を施していた。このような祭祀演劇では、顔に鮮やかな色を塗り、特徴的な装飾を施すのが定番なのだろう。
どのような演目が演じられていたのか、詳細は分からなかった。けれど、その派手な化粧と彼らの表情には、ただの演技以上の何かが感じられた。神聖さと人間的な楽しさが奇妙に入り混じった空間。それが、祭祀演劇の魅力なのかもしれない。
2017年5月 人びと 台湾 | |
俳優 眉毛 顔 メーキャップ 台南 |
No
10127
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年05月02日
更新日
2024年12月10日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA