お隣にあるヒンドゥー教徒が多数を占めるインドと違って、ここバングラデシュはイスラム教徒が多数を占める国だ。そのため、インドでは大切に扱われる牛もバングラデシュでは単なる牛だ。牛は牛でしかなく、それ以上でも以下でもないのだ。
道端の屋根の下では牛が働かされていた。木の棒を括りつけられて、井戸から水を汲んでいるのか、はたまた挽き臼を回しているのか分からなかったけれど、ずっと棒を回し続けていた。なんだか漫画の中で奴隷が回している謎の棒を回しているかのようだった。隣の国に生まれたなら、このような労働をさせられることもなかったと思うと、牛も複雑な気分だろう。
気が散らないようにするためなのか、牛は目隠しをされていた。何も見えない牛はひたすら棒を回している。酷使されてるようだけれど、じっと耐えながら働いているのだ。逃れようにも逃れられないから仕方がない。動物愛護運動家がこのような仕組みを見たら、どう思うのだろうか。びっくりするに違いない。
2014年9月 動物 バングラデシュ | |
目隠し 牛 ロンプール |
No
8761
撮影年月
2009年9月
投稿日
2014年09月08日
更新日
2023年12月12日
撮影場所
ロンプール / バングラデシュ
ジャンル
動物写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM