渋谷駅のエスカレータに制服をまとって帽子をかぶった駅員が乗っていた

新宿駅から繋がる地下通路はややこしいと長年思っていたら、いつの間にかそのややこしさは山手線に乗って渋谷に伝播してしまったようだ。東急東横線の渋谷駅が地下に移動してしまって以来、渋谷駅周辺に張り巡らされている地下通路もかなりややこしいものに仕上がっている。

地図もなく、よく分からないままにエスカレータで地下通路に入っていくのは、ロールプレイング・ゲームでダンジョンに足を踏み入れるのに似ている。ゲームに登場する勇者もこのような気分でダンジョンに入っていくのかと思いつつ、エスカレータで下っていく。違うのは、ゲームの世界のダンジョンでは隠されていた財宝を見つけて一攫千金できたり、運が悪いと住み着いている怪物に襲われたりする可能性があるのに対し、渋谷の地下迷宮には地下鉄の改札くらいしかないことだろうか。安心安全がモットーです。

いずれにせよ、渋谷の地下通路の全貌を把握するのは難しい。おそらく全ての通路を把握しているであろう駅員さんを見かけると、この人こそ勇者なのではないかと思ってしまう。

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