ちょっとした遠出を終えて、再びバンコクへ舞い戻ってきた。再び路地の散策をすることにしたのだ。数日を過ごしたので、徐々にバンコクという町の輪郭が分かってきたような気がする。バンコクは都会だから、有名ブランドのお店が立ち並んでいるようなモダンな場所もあるけれど、そのようなところに用はない。僕が求めているのは、町中を走る運河の脇に転がっていることが分かってきた。運河の両岸は、風水的にあまり良くないとでもされているのか、バンコクの中心部でもあまり開発されていないように思える。そして、そのような場所で地元の人たちは日常生活を送っているのだ。
それを感じて以来、運河近くに路地の入り口を見つけるとすぐさまに足を踏み入れることにした。路地の両脇には低層に家々が立ち並んでいる。暑いていると、ときおり地元の人と行き会う。辿々しいタイ語で挨拶をすると向こうも朗らかに応じてくれる。そんなことを繰り返していると、なんだか自分もこの辺りの住民のような気がしてくるから不思議だ。
ほとんどの人は普通に応じてくれるのくれるのだけれど、中には大袈裟なリアクションを取る人もいたりする。写真の老人もそうだった。路地の片隅に腰を下ろしていた老人は、僕の姿を見つけて困った顔をしている。生活の場に見知らぬ外国人が突如として現れたことに困惑しているのかもしれない。
2018年8月 人びと タイ | |
路地 バンコク 白髪 老人 驚き |
No
10674
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年08月02日
更新日
2024年02月06日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA