エド・ディルへの道は長く険しかった。細い山道を登っていかなければならないのだ。それでも、息を切らせながら頂上に辿り着くと、そこまでに至る苦労は吹っ飛んでしまう。エド・ディルを目の当たりにすれば、少々の登道など大したことないと思ってしまう。でも、いくら素目の前に聳える建造物が晴らしくとも、早くなった鼓動を沈めてはくれない。しばらくの間、僕はハアハアしながら眺めることになった。そんな僕の目の前で、1頭の驢馬が木を夢中で齧っている。疲れきった僕の存在など、どこ吹く風といった感じだ。木には食べられるものが何もないように見えたけれど、驢馬は一心不乱に噛んでいる。
背後に見えるエド・ディルはナバテア人によって紀元1世紀に造られたもの。別名修道院と呼ばれるが、修道院だったこと訳ではなく、形からそう呼ばれるだけだそうだ。
2006年1月 動物 ヨルダン | |
驢馬 ペトラ 遺跡 世界遺産 |
No
287
撮影年月
2001年2月
投稿日
2006年01月02日
更新日
2024年01月08日
撮影場所
ペトラ / ヨルダン
ジャンル
動物写真
カメラ
CANON EOS KISS