ミャンマーの首都ヤンゴンの道端には、いつだって働く人の姿がある。露店の売り子、果物を運ぶ少年、そして写真の男もそのひとりだ。昼下がりの強い日差しの中、男は黙々と作業を続けていた。何をしているのかよく分からないが、道端の埃にまみれた工具が、彼の生活の一部であることだけは間違いない。
ふとした瞬間、僕がカメラを構えると、男は顔をしかめて訝しげな顔をこちらに向けた。その表情は「何を撮っているんだ」とでも言いたげだ。もしかすると、仕事の邪魔をしてしまったのかもしれない。あるいは外国人の物好きな行動を、理解しかねていたのだろう。とはいえ、ヤンゴンの人びとは概しておおらかで、怒ることは少ない。この男も、最初こそ眉をひそめたが、しばらくすると関心を失ったように再び手元に目を戻した。
2010年7月 ミャンマー 人びと | |
男性 疑念 ヤンゴン |
No
4375
撮影年月
2010年2月
投稿日
2010年07月25日
更新日
2025年10月07日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM