窓辺で寛ぐ男の指先に煙草が挟まれていた
ホーチミンの中心部にある住宅街の路地を歩いていても、あまり地元の人を見かけない。路地はひっそりとしていた。うだるように暑いから、ほとんどの人は家の中でじっとしているようだ。僕はひとり黙々と閑散とした路地を歩いていた。
そうこうしていると人の気配を感じた。人がくつろいでいる証拠が見えたのだ。星があったり、丸があったりする凝った形のした窓の格子の間から男の腕が路地に出ている。そして指の間に煙草が挟まっていた。男が窓辺で煙草を吸いながらくつろいでいたのだ。
家の中は静まり返っているようで、テレビの音も生活音も何も音は聞こえてこない。ユラユラと漂ってくる煙草の煙だけが人のいる気配を路地に垂れ流していた。
| 2009年8月 町角 ベトナム | |
| 腕 煙草 ホーチミン市 格子 窓 |
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PHOTO DATA
No
3074
撮影年月
2009年3月
投稿日
2009年08月14日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
ホーチミン市 / ベトナム
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM
