ダラを歩いていると、顔全体にタナカを塗った男の子がやって来た。どうやら、見知らぬ外国人がカメラを片手にプラプラ歩いているのに興味を惹かれたようだ。おそらくは写真を撮られてみたいに違いない。
その期待に応えるべく一眼レフを構えてファインダーを覗くと、中にはほくそ笑んでいる男の子がいた。男の子は口を窄めながらほくそ笑んでいる。ちょっと恥ずかしかったのかもしれない。
それにしても、男の子の顔は全体的にたっぷりとタナカが塗られている。よほど顔が日焼けしてしまうのが嫌に違いない。
タナカは、ミャンマーで使用されている、天然の化粧品である。 色は主に黄土色で、茶色っぽいものや白色っぽいものもある。化粧としてだけでなく日焼け止めとしての意味もある。原料はタナカの木で、タイのミャンマー国境近くを中心に見られる。ロンジーと共に、ミャンマーのお土産としても人気がある。 タナカの原料となる樹木は数種あり、ミャンマー中央部で豊富に成育する。主に「タナカ」と呼ばれるゲッキツ属の複数種の樹木が原料になるが、「theethee」と呼ばれるウッドアップルもまた原料になる。
No
4846
撮影年月
2010年3月
投稿日
2010年11月15日
撮影場所
ダラ / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM