ダッカの町角に資材を運んでいる男たちがいた。その中には幼い男の子の姿も見えた。家業のお手伝いをしていると言うより、大人に混じって一介の労働者として働いているようだ。カメラを向けると、その男の子は頭上にポリ容器を載せたまま僕を見た。
年の頃は10代前半だろう。日本だったら学校に通っている年齢に違いない。それにもかかわらず、男の子は学校に通うこともなく、工事現場で大の大人と同じように働いているのだ。この男の子の将来にとっても、バングラデシュという国の将来にとっても、このような状況は望ましくない気がしてならない。
バングラデシュに限らず、南アジア諸国では大人に混じって働いている子どもをしばしば目にする。賃金が安く、一家の大黒柱の収入だけでは家族が生活できないために子どもも働かねばならない家庭も多いと聞く。もっとも児童労働は問題にもなっていて、インドやネパールとともにバングラデシュは国際労働機関の児童労働撤廃国際計画の対象にもなっている。
2010年3月 バングラデシュ 人びと | |
男の子 重荷 ダッカ 労働者 |
No
3855
撮影年月
2009年9月
投稿日
2010年03月22日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
ダッカ / バングラデシュ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM