人通りの少ない道を歩いていた。自動車も歩行者も見当たらない。路上にあるのは、剥げかかった白線と影ばかりだ。太陽は沈みつつあって、日光の支配する時間はさりつつあって、影の時間が忍び寄ってきているのだった。影は路面で自分の時間がやって来たので活き活きしているように見える。僕には路面が徐々に影に占領されるつつあるように思えた。
そんな路面を眺めていると、歩行者が向こうから歩いてきた。人影は路面を影に占領されるのを阻止するために現れたのかもしれない。でも、よく見てみると、歩行者の影はやはり路面に落ちた影に協力的だった。
2007年3月 町角 東京 | |
地面 影 新宿 |
No
777
撮影年月
2007年2月
投稿日
2007年03月08日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
新宿 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR DIGITAL