市場の一角で男が竹でできた水烟筒で水タバコを吸っていた

ルアンナムターの市場の一角に帽子をかぶった男が腰を下ろしていた。男の前には雑多なものが並べられている。男は他の人たちと同じように、ここで商売をしていた。他の人と違ったのは、男が大きなパイプを吸っていること。これは水烟筒と呼ばれるもので、水タバコを吸うための道具だ。ひっきりなしに水タバコを吸っている男は、自分の商品を売ることよりも吸うのに熱心なように見えた。

日本でも水タバコは珍しくなくなってきたけれど、このような形の水パイプは見たことがない。この男性が使っているのは中東あたりで一般的な据え置き型ではなく、中国の雲南省辺りで使われている携帯型のようだ。吸っている男の目は虚ろだったので、最初はアヘンでも吸っているのかと思った（なにせラオスではまだまだアヘンを栽培していて、北部では買わないかと声をかけられる）けれど、そうではなかった。男は僕を一瞥すると、プハっと煙を吐いた。

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