市場で買い物をして、荷物を抱えながら歩いて家に帰るのはちょっと面倒なことだ。そのようなニーズを満たすために、この露天市の端にもサイカーと呼ばれる自転車タクシーが停まっていて客が来るのを待っていた。写真の男もそのような自転車タクシーの運転手だった。
男は道路脇に愛車を駐めて、座席の上でふんぞり返っていた。帽子が自転車のハンドルに掛けられていて、男の手にはしっかりとスマートフォンが握られている。スマホをいじりながら、客が来るのを待っているのだった。このような人を見ていると、時の流れを実感する。8年前にヤンゴンを訪れたときは、スマホはおろか携帯電話を持っている人もほとんどいなかった。話を聞くと、携帯電話は高すぎて買えないと言っていたものだ。そのため、この男のように時間を潰す必要があるときにはみな本や雑誌を読んでいた。でも、そのようにして時間を潰す人は減ってしまったようだ。ほとんどの人がスマホを手に入れてしまった今では、町角で本などを読んでいる人を見かけることは少ない。
2018年11月 ミャンマー 人びと | |
携帯電話 眼鏡 サイカ ヤンゴン |
No
10792
撮影年月
2018年9月
投稿日
2018年11月11日
更新日
2024年01月26日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA