東京国際フォーラムで最も印象的なのは、やはり巨大なガラスのアトリウムだろう。天井から地面まで、光を惜しげもなく取り込む構造になっている。設計を手がけたのは、ウルグアイ生まれの建築家ラファエル・ヴィニオリ。彼の設計には、しばしば透明な素材が多用される。ガラスというのは便利なもので、光を通すだけでなく、建築そのものを軽く見せる。重厚さよりも軽やかさを求めるあたり、東京という都市の性格によく似ている。
アトリウムの一角に、大きな壁に寄り添うようにエスカレータが設置されていた。動く階段というものは冷静に考えると奇妙な存在で、人を上にも下にも自動的に運ぶが、本人は何もしていない。それでいて、なんとなく努力している気分になる。ちょうどそのエスカレータの下り側に、数人の女性が乗っていた。ひとりの女の子が黒い傘を持っている。たぶん外は雨なのだろう。
| 2011年8月 町角 東京 | |
| エスカレータ 女性 有楽町 |
No
5653
撮影年月
2011年5月
投稿日
2011年08月22日
更新日
2025年10月27日
撮影場所
有楽町 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
OLYMPUS PEN E-P2
レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42MM