日本と古代オリエントはそれほど密接な関係があるようには思えないけれど、東京の池袋にはその名もずばり古代オリエント博物館が存在している。なぜ極東の東京に古代オリエントを扱った博物館があるのかはよくわからない。それはともかく、中東好きの僕は博物館のあるサンシャインシティを目指した。もう長いこと中東付近を旅していない。ここで中東成分を少しでも補充できたら幸いだ。
一口に古代オリエントと言っても、その範囲は地理的にも時代的にも広い。地理的には古代エジプトや古代メソポタミア、古代ペルシアなどが該当し、現在でいうところのエジプトからアフガニスタン辺りまでの広い範囲が含まれる。時代的にもシュメールが勃興していた紀元前4千年紀からアレクサンドロス大王が東方遠征を行なっていた紀元前4世紀頃までが相当するというからとても長い。
地理的にも時代的にも対象範囲が広い博物館はその展示物も幅広かった。時代や場所ごとに様々なものが陳列されているのだ。旧石器時代のハンドアックスもあれば、古代エジプトの護符もあるし、ミイラの棺もある。中でも僕が心惹かれたのはハンムラビ法典碑だ。ここに展示されているのはパリのルーブル美術館にある現物の実物大の複製なのだけれど、博物館の中でそびえるように屹立する黒い塊はまるで東京の真ん中に突如として出現したモノリスのようだった。
2022年2月 静物 東京 | |
池袋 博物館・美術館 石碑 |
No
12168
撮影年月
2021年12月
投稿日
2022年02月06日
更新日
2023年08月16日
撮影場所
池袋 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35