東京・水道橋を歩いていると、ふと視線を奪われる建物がある。東京ドーム・シティの一角に立つその建物の上部には、どう見ても不自然な大きな穴が穿たれていて、そこをジェットコースターのレールが堂々と貫通している。建築上のミスではない。最初からそういう設計なのだ。敷地が限られている都市型遊園地ゆえの苦肉の策なのか、それとも「どうせなら貫いてしまえ」という大胆な発想の勝利なのか、その真相は分からないが、少なくとも見た目のインパクトだけは十分すぎるほどだ。
東京ドーム・シティは、もともと後楽園遊園地として知られ、都市の真ん中で遊園地を成立させるために、さまざまな工夫を重ねてきた場所である。ビルの中をジェットコースターが走るという発想も、その延長線上にあるのだろう。レールは建物に吸い込まれるように消え、次の瞬間には何事もなかったかのように反対側から飛び出してくる。建物の内部を一瞬で横切る数秒間、乗客はコンクリートと鉄骨に包まれた非日常を味わうことになる。
もっとも、その非日常を味わえるかどうかは人による。猛スピードで穴を通り抜けるスリルは、絶叫マシーン愛好家にとっては垂涎ものに違いない。しかし、僕はと言えば、下から見上げているだけで十分だった。そもそも僕はジェットコースターなどの絶叫マシーンは怖くて乗れないのだから。
| 2005年3月 建築 東京 | |
| 遊園地 ジェットコースター 穴 水道橋 |
No
28
撮影年月
2005年2月
投稿日
2005年03月02日
更新日
2026年01月08日
撮影場所
水道橋 / 東京
ジャンル
夜間写真
カメラ
CANON EOS 1V