集落の中を歩いていると柵で囲まれた場所があった。中には山羊がいた。本州の辺りとは違って、沖縄には山羊を食す習慣が古くからある。そもそも沖縄には肉食が禁忌だった時代はないのだ。近付いていくと、中にいた二匹が僕に気が付いて、首を伸ばしてこちらの様子を窺っている。
見ていると、なんだか助けを求められているような気がしてしまう。期待に膨らんだその顔は僕のことを檻から開放してくれる人と思っているのかもしれない。残念ながら、僕はただの通りすがりの人間だ。山羊たちにしてあげられることは何もなかった。
2007年8月 動物 沖縄 | |
塀 山羊 竹富島 |
No
1053
撮影年月
2007年7月
投稿日
2007年08月31日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
竹富島 / 沖縄
ジャンル
動物写真
カメラ
CANON EOS 1V