アウランガバードにムガル帝国皇帝が妃のために建てた廟が残っている。皇帝が妃のために建てた廟というとなんと言っても世界遺産に登録されているタージ・マハルを思い浮かべる。ここビービー・カ・マクバラーはそのタージ・マハルを建てたシャー・ジャハーンの三男で次期皇帝になったアウラングゼーブがディルラース・バーヌー・ベーグム妃のために建てた廟墓だ。ちなみに設計したのはタージ・マハルを設計したアフマド・ラーホーリーの息子アタウラーだ。
愛する妃のために建てられたのは同じであるものの、その格式にはかなり差がある。アウラングゼーブは父の建てたタージ・マハルに対抗して造ろうとしたようだけれど、資金不足のためにあまり豪華な作りにはできなかったようだ。そのため「貧乏人のタージ」とも呼ぶ人もいる。
廟の前に伸びる細長い噴水にも水はなかった。人びとは水のない噴水の脇を散策していた。タージ・マハルに行ったことはないけれど、確かにここはちょっと地味な感じだ。もっとも訪れる人の数も本家に比べると圧倒的に少ないに違いない。のんびりと散策するにはちょうどいい具合だった。
2011年8月 町角 インド | |
アウランガバード 噴水 シルエット |
No
5668
撮影年月
2010年9月
投稿日
2011年08月29日
更新日
2024年01月07日
撮影場所
アウランガバード / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM