男の子がクロントゥーイ市場にあるお店の店頭で宿題をしていた

バンコクにあるクロントゥーイ市場で賑わっている場所からちょっと離れたところに食堂があった。通りかかった時は食事時ではなかったので、客の姿はない。静まり返って閑散としていた。客の代わりに幼い男の子が店先に出ていたテーブルに就いていた。おそらく、この食堂の子なのだろう。ドラえもんが描かれているシャツはブカブカだ。ドラえもんは日本生まれのキャラクターだけれど、タイでも人気のあるキャラクターだ。何せタイではドラえもんの実写版が作られるくらいだ。

腰掛けている椅子は男の子にはちょっと高い。男の子は深く座らずに、椅子の端にちょこんと座っていた。そして一心にペンを走らせていた。男の子は宿題をしているのだった。あまりにも没頭しているので、僕が近付いていっても気が付かない。勉強するのが楽しいのだろう。子どもの頃は大人になったら宿題をしなくともいいし、勉強そのものをしなくて良いものだと思っていたけれど、実際にはそのようなことない。人生は一生勉強であることを、この男の子はまだ知らないと思う。

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