男はサドゥーと呼ばれるヒンドゥー教の修行者だ。ここスワヤンブナートは仏教の聖地なのだけれど、ヒンドゥー教徒であるはずのサドゥーも入り口に佇んでいた。修行をして超越すると、宗教なんて関係なくなるのかもしれない。
僕と目が合ったサドゥーは、にっこり微笑むと手招きした。そして、写真を撮っていいぞと言うのだった。男の笑顔を見れば見るほど、僕の中で疑惑が大きくなり始める。この男は本物の修行僧ではない。修行僧の格好をして、観光客に写真を撮らせる観光サドゥーに違いない。
大体、本当に出家して修行している人間が、俗世まみれの外国人観光客に声をかけてくるものだろうか。修行をしていると宗教なんて関係なくなるのかもしれない、なんてちょっとでも思ったのはおそらく大間違いだ。修行していないから宗教なんて関係ないのだ。
2009年11月 ネパール 人びと | |
髭 顔 ヒンドゥー教 手のひら サドゥー スワヤンブナート |
No
3379
撮影年月
2009年6月
投稿日
2009年11月14日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
スワヤンブナート / ネパール
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM