町角で行き会った男の子は学校帰りのようだった。鞄を肩に担いで風を切るように歩いていた。僕のカメラに気がつくと、男の子は物怖じすることなくカメラの前に立ち止まる。そして、鞄を肩に載せたまま鋭い視線をカメラに返してきたのだった。
大きな瞳は見つめ続けると火傷をしてしまいそうに鋭い。その上、男の子はじっと僕を見詰めるばかりで、何も言ってこない。じっと視線を投げかけてくるばかりだ。僕は男の子の進路の真上に立っていたから、ひょっとしたら男の子は進路を邪魔されていると感じていたのかも知れない。つまり。この鋭い視線が意味しているところは、そこをどいてくれということだったのかも。
No
7483
撮影年月
2011年6月
投稿日
2013年05月02日
撮影場所
ベルハンポル / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM