ムルシダバッドを歩いていると目敏くカメラを見つけた男が僕のところにやってきた。暇を持て余している人にとっては、カメラを抱えて気ままに歩いている僕は格好の暇つぶしだろう。でも、残念ながら男は英語も日本語もできなくて、僕は地元の言葉であるベンガル語ができない。近寄ってきた男は何かを話しかけてくるものの、何を言っているのかは分からなかった。
言葉が通じればもっと面白いのだろうけど、ベンガル語をまったくできない僕はボディランゲージで意思の疎通を図るしかない。この場合のボディランゲージはカメラを向けることだった。カメラを向けると男は白い歯を見せて微かに笑った。その笑いには、かなり苦笑いが含まれているように見えた。
ベンガル語(ベンガルご、বাংলা、バングラ)はベンガル人の言語。話者数は2億6500万人を数え、日常会話の言語人口としては、2019年時点で世界で7番目に多い言語である。主にバングラデシュおよびインドの西ベンガル州とその周辺で話されている。バングラデシュの国語であり、またインドでも憲法の第8付則に定められた22の指定言語のひとつとして、西ベンガル州とトリプラ州の公用語になっている。インドのアッサム州、メガラヤ州、アンダマン・ニコバル諸島、ジャールカンド州など周辺諸州にも話者がいるほか、西アジアなどでベンガル人移民によって話される。
No
7372
撮影年月
2011年6月
投稿日
2013年03月26日
撮影場所
ムルシダバッド / インド
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。