大勢のヒンドゥー教巡礼者が沐浴するためにここナシークを訪れる。なぜならここには聖地があるからだ。町中を流れるゴダヴァリ川に設けられた沐浴場がそれだ。ラムクンドと呼ばれる沐浴場の周辺は巡礼者で賑わっている。
ヒンドゥー教徒はこのようなところにやって来て、何を願うのだろう。宗教こそ違えど、日本でもインドでも願うことは大して変わらないような気がする。家族の健康とか、交通安全とか、恋愛に関することとか、仕事がうまくいくようにとか、そのようなことではなかろうか。
何を願っているのかはわからないものの、大人たちは真面目な顔で沐浴している。その姿だけを見ていると、ここがバラナシに並ぶ聖地と言われるのも納得だ。しかしながら、それはラムクンドの一面にしか過ぎない。真剣に沐浴している大人の傍らで子どもたちが楽しそうに川の中で泳いでいるのもまたラムクンドの一面なのが興味をそそられるところだ。聖地であっても子どもたちにかかれば単なる遊び場になってしまうのが、ヒンドゥー教の懐の深さのような気がする。
2011年4月 インド 人びと | |
ナシーク 巡礼者 沐浴 河川 シルエット |
No
5388
撮影年月
2010年9月
投稿日
2011年04月11日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
ナシーク / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM