バングラデシュのダッカで撮影。
つり目の男は煩くてしつこい奴だった。サイクルリクシャーの車夫だった男は、ずっと僕に付いてきて、ひたすら乗らないかと言ってくる。正確にはベンガル語だったのでほとんどは理解できなかいのだけれど。唯一理解できたのは、男が牽いているサイクルリクシャーに乗らないかと言ってきていることだった。
そんな男に一度レンズを向けると、男はピタッと静かになり、じっとカメラを見据えた。さっきまでの口上はどこへやら、僕のカメラには人を黙らす力があるのかも知れない。
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