背の高い木々が新宿御苑に立っていた。空へ向かってまっすぐに伸びている。冬だったので、枝々には葉の姿は見当たらない。でも堂々と聳えている木々には葉のことなど気に留めている様子はない。来る者は拒まず、去る者は追わず。おそらく器の大きな生き物なのだろう。暫くの間、僕はそんな木々を見上げていた。
新宿御苑はかつて信濃高遠藩内藤家の下屋敷だった場所だ。なんて広い屋敷だったのだろう。仕えていた侍の中には僕と同じように半分口を開けながら、背の高い樹木を見上げた侍もいたに違いない。
2005年1月 自然 東京 | |
新宿御苑 シルエット 木 |
No
19
撮影年月
2005年1月
投稿日
2005年01月29日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
新宿 / 東京
ジャンル
自然写真
カメラ
CANON EOS 1V