ホーチミン市の細い路地を歩いていた。人が擦れ違うのがギリギリくらいの狭い路地だ。両脇には壁が迫っていて、まるで立体迷路の中に歩いているような気分になってくる。立体迷路と違うのは、立体迷路には出口が明確に設けられているけれど、この路地には出口が設けられているかどうかは定かではないところだ。そんなこと思いつつ歩いていると、路地の先に大きな通りが見えた。ほっとする。帽子を被った女性が自転車に乗って横切っていくのが見えた。
女性が走り去ると、今度は看板が目に入ってきた。ベトナム語だったので何が書いてあるのかは分からない。ベトナム語は他の東南アジア諸国と異なり、クオック・グーと呼ばれるラテン文字を転用したアルファベットを用いて表される。フランスの植民地だったことから、このようなものが採用されるに至ったようだ。しかしながら、同じようにフランスの植民地だったカンボジアやラオスではこのような動きは見られない。この違いがどこから来たのだろう。かつてベトナムは中華文化圏に属しており、チュノムという漢字表記を用いていたからかもしれない。
2009年8月 町角 ベトナム | |
路地 自転車 ホーチミン市 |
No
3084
撮影年月
2009年3月
投稿日
2009年08月17日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
ホーチミン市 / ベトナム
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V
レンズ
EF85MM F1.2L II USM