普段は自動車が激しく行き来している通りも、この日は歩行者天国になっていて大勢の歩行者が我が物顔で歩いていた。そんな道の脇には青年が目立つように小さな台の上に立っていた。ギターを手にしている。男はストリート・ミュージシャンだった。でも、僕が青年の姿を見つけた時には男はギターを弾いてはいなかった。
俯き加減にじっと立っているだけで、何もしていない。そして、歩行者たちは歌を忘れてしまったストリート・ミュージシャンの横を何事も無かったかのように通り抜けていく。今、男は人混みの中で孤独を噛みしめているのかもしれない。
2006年3月 人びと 東京 | |
ギター ミュージシャン 新宿 |
No
352
撮影年月
2006年2月
投稿日
2006年03月08日
更新日
2024年07月01日
撮影場所
新宿 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
CANON EOS 1V