二階の窓辺で二人の女性がお喋りしているのが見えた

パナウティの旧市街を歩いていると、二階の窓辺でお喋りするふたりの女性の姿が見えた。窓は全開で、窓辺でダラダラ時間を過ごすのは気持ち良さそうだ。今ここで日本式（アメリカ式）に「2階」と書いたけれど、ここネパールでは日本で言うところの「2階」は「1階」だ。ややこしい。ネパールではイギリスなどのヨーロッパと同じように地上階を0階とカウントする。そこからひとつ上にあるフロアに行けば「1階」、ふたつ上にあるフロアに行けば「2階」なのだ。

日本と違って地上階を1階とするよりも0階とする方が数学的に座標と対応していて、合理的な気もする。日本やアメリカでは1階からひとつフロアを下がると地下1階になってしまい、原点を通らない。それはそれでモヤモヤしてしまうのだ。

窓辺でくつろいでいた女性にカメラを向けると、ふたりとも僕に気がついた。ひとりは口を大きく開けて笑い出し、もうひとりの眼鏡を掛けた女性は身を乗り出しながら、僕に手を振ってくれた。

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