村で会った女の子たちはみな同じようなおかっぱ頭をしていた

山道を長いこと歩いてやっと辿り着いた。ここはルソン島北部カリンガ州の山の中にある寒村だ。村の中に入ると直ぐに子どもたちの嬌声が聞こえきた。子どもたちは目敏い。僕の姿を見つけるやいなや、すぐに建物から出てきて僕に駆け寄ってきた。僕はあっという間に子どもたちに囲まれたのだ。

写真の三人の女の子も好奇心に駆られて僕の周囲にやって来た口だ。フィリピン北部の辺りでは子守は女の子の御役目と決まっているようだ。村の中を歩いていると子守をしている子どもを目にするのは珍しくなく、そのほとんどは女の子だ。

おかっぱ頭の女の子も、三人のうちふたりが赤ちゃんを抱えていた。子守をしている最中だったようだのにもかかわらず、珍しい外国人の姿を見つけてしまったため、子守をしている場合じゃないと思ったのだろう。赤ちゃんは僕にまったく興味を示していなかった一方、赤ちゃんを抱える女の子の視線はまっすぐに僕に向かっていた。

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