カメラを向けると男の子たちはとても楽しそうにしてくれた

楽しそうな男の子たち
楽しそうな男の子たち

アウランガバードの町を散歩していると、道端で数人の男の子たちに出くわした。彼らは見知らぬ外国人を見つけると、抑えきれない好奇心に駆られたように近寄ってきた。インドの地方都市では、まだ観光客がそれほど珍しくない場所もあるが、路地裏や学校帰りの道では、外国人は依然として目を引く存在らしい。男の子たちは肩を組み合い、誰が前に立つのかをめぐってわいわい騒ぎながら、結局そろって僕のカメラの前に並んだ。

シャッターを切るときの彼らの表情は実に楽しそうで、無邪気な笑顔と誇らしげな仕草が入り混じっていた。インドでは写真を撮られることを嫌がる人もいるが、子どもたちにとっては「ちょっとした舞台」に立つような気分なのだろう。そう考えると、カメラはただの道具ではなく、一瞬にして知らない者同士を繋ぐきっかけでもある。

ちなみにアウランガバードは「デカンの門」とも呼ばれ、古来より交易や文化の交差点だった街だ。そのためか、人々の気質も外から来る者に対して比較的開放的だと言われる。好奇心旺盛な子どもたちの態度も、歴史的な風土の反映かもしれない。インド全土に共通する特徴として、町角でカメラを取り出せば、どこからともなく人が寄ってきて「自分も撮れ」と主張するのはよくあることだ。だが、この時の彼らは要求というより、単純に見知らぬ世界と関わってみたいという欲求を隠さずに示していたように思える。

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ENGLISH
2011年8月 インド 人びと
アウランガバード 男の子 五人組 笑い 笑顔

PHOTO DATA

No

5664

撮影年月

2010年9月

投稿日

2011年08月27日

更新日

2025年08月25日

撮影場所

アウランガバード / インド

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

CANON EOS 1V

レンズ

EF85MM F1.2L II USM

日本国外で撮影した写真

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