江の島の一番奥にある稚児ヶ淵は大勢の人で賑わっていた

稚児ヶ淵
稚児ヶ淵
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階段を上ったり下ったり、江ノ島の小径を進んでいくといろいろなものが現れる。足を踏み入れるとまず現れるのは青銅の鳥居だ。江島神社の参道の始まりを告げる鳥居を抜けると、昔ながらの商店街のような参道が大鳥居まで続いている。多くの人で賑わっている参道を歩くだけでも気分が高まるものの、これは序章に過ぎない。ここから先に伸びている小径が江ノ島歩きの本番だ。

江の島エスカーというエスカレータに乗って登道を横着してもいいけれど、やはりここは階段を一段一段自分の足で上っていくべきだろう。その方が上りきったときの達成感が格別に違いない。そう思った僕は階段を上っていった。道は一本調子で上がっていくわけでもなく、時には下がったり、踊り場のようなところに出たり、神社の境内を抜けたり、カフェの前を横切ったりしながら、奥に向かって伸びている。僕は神社でお参りしたり、生しらす丼の看板に後ろ髪を引かれたりしながら、進んでいった。

江島神社の奥津宮を超えた辺りで、道は急に海に向かって下っていく。帰り道を考えると、ちょっと気分が重くなる下りの階段を下り切ると、そこは稚児ヶ淵という岩場だ。この日は天気がよく、釣りをしている人が大勢いたし、ただ岩場をウロウロしている人もいた。海に視線を向けると、視線の先には水平線だけ。もちろん建造物は何もないから空も広い。釣り人でなくとも、階段の上り下りがきつくともここに来たいと思う人が多いのも納得の光景だった。

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ENGLISH
2022年11月 神奈川 人びと
江ノ島 水平線

PHOTO DATA

No

12395

撮影年月

2022年7月

投稿日

2022年11月11日

更新日

2023年08月19日

撮影場所

江ノ島 / 神奈川

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS BATIS 2/40 CF

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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