ダニンゴン市場の通路は水たまりだらけだった

ダニンゴン市場は幾つかの区画に分かれていて、区画と区画の間にちょっと広い通路が伸びている。区画分けに理由があるのかどうかは分からない。いずれにしても商品を搬入するには広い通路があったほうが楽なのだろう。写真に写っている通路もそのような通路のひとつだった。水はけが悪いようで、いつ降ったのか分からない雨が残していった水たまりがなみなみと水を湛えていた。

市場はのどかな雰囲気に包まれている。賑わう時間は過ぎてしまったようだ。それでも商品の搬入にやってくる人はいるようで、水浸しの通路の脇に立っていると、バナナを満載した荷車が僕の横を通っていった。数人の男たちに押された荷車が水たまりの中を進んでいく。水たまりの周辺に目を向けると、手持ち無沙汰の男たちがたむろしていた。この男たちもバナナを載せた荷車を押していた男たちと同じように運送人なのだろう。トラックが荷を運んできたら、人力で市場のお店へと運び込むに違いない。

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