男はトラックの荷台に次から次へと大きな袋を放り込んでいた

静かな道を歩いていると、道端に1台のピックアップトラックが止まっていた。他にも多くに自動車が駐められているのだけれど、この車が他の車と違って目を惹いたのは荷台に大きな袋が山積みになっていからだ。後あおりが開いていて、荷はちょっと荷台からはみ出している。どの袋もとても大きい。子どもなら人間だって中にすっぽり入ってしまうくらいに大きい。一体何が中に入れられているのだろう。

そんなことを考えながら眺めていると、脇の路地から男が出てきた。車の荷台に載っているのと同じ大きな袋を抱えている。男は車の後ろに立ち止まると、それっとばかりに袋を荷台に向かって投げ始めた。袋は軽々と空中を舞い、荷台の上へと飛んでいく。あまりにも大きいから袋は重いと思っていたけれど、それは僕の勝手な思い込みのようだった。袋の飛び具合から判断するに、袋は思いの外軽いようだ。もっとも、男が尋常では考えられないくらいに力持ちであるという可能性も全く無いわけでは無いけれど。

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