交通量の多い目白通りから脇道に入ると、真っ直ぐに伸びた長い下り坂があった。富士見坂だ。都内に幾つもある富士見坂と呼ばれる坂のひとつだ。この坂からもご多分に漏れず、どれだけ目を凝らしても今となっては富士山の姿を拝むことは出来ない。坂の先に見えるのはビルばかりだ。かつての眺望は残念ながら名前にその名残りを残しているだけだ。ここからでも富士山を望めた時代には東京の空は今よりもずっと開放的に広がっていたに違いない。
坂を少し下って、富士山が見えたであろう方向をじっと眺めていた。坂の途中には親子連れが歩いているのが見える。手を繋いで歩いていた。男の子はお父さんと一緒に歩くのが嬉しいようで、楽しそうに手を挙げていた。
2017年7月 町角 東京 | |
目白台 坂道 |
No
10207
撮影年月
2016年12月
投稿日
2017年07月10日
更新日
2023年09月09日
撮影場所
目白 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA